今週のおすすめ本


ブック名 人生の後半を面白く働くための本
著者 小川俊一
発行元 日経ビジネス人文庫 価格 680円
チャプタ
@面白く働かないまま終わってしまう人生なんて!
A「好・能・求」が一致すれば仕事は面白い
B他人に強制されない仕事は面白い
C向いている仕事はやっぱり面白い
D夢を追いかけて掴むから面白い
Eいま私たちが求めている面白さとは
キーワード 面白い、こだわり、プロセス、夢楽、道楽、達楽、好きなもの
本の帯(またはカバー裏)
「会社」にすがることなく、これまで培ってきた「仕事」の技術を生かして、 面白く働きたい−そんな夢を実現するのは、「いま」しかない。

気になるワード
・フレーズ

・後半に入ったら、それまで培ってきた能力を存分に発揮し、出来うるかぎり「面白く」働き 「面白く」生きるべきではないか。
・サラリーマンが本来の「自分らしさ」をうまく育てていけない理由は大きくふたつある。 ひとつは会社の中から現実の老後社会が見えない・・・。もうひとつは、もともと仕事は 「他人本位」のニーズから発生するもの、という構造的な要因である。。
・人は心のどこかでいつも「好きな」物、「好きな」人、「好きな」仕事、 「好きな」生活を求めている。

・「面白く」働く原理が、単純にいえば「好き」(内発)と「求め」(外発)と「出来る」 (能力)という三つの因子によって構成されることが明らかである。
・会社を辞めたら会社を作るな
・「心が開いている時だけ、この世は美しい」(ゲーテ)

・「自分のカバンに何を入れるか?」
・夢楽「やりたい」と思う楽しさ、道楽「やる」プロセスの楽しさ、達楽「やれた」 達成感の楽しさ。
・われわれの育ててきた日本文化は本来、目的よりはそこに至る過程にこだわる 特性を持っている。

・「苦労して汗をかくというプロセスを経験することが喜びをより大きくする道」
・人間、とくに凡人は、ひとたび安きに流れると、だんだんそれに馴れ、何をするのも 億劫になってしまい、ついには家の中でゴロ寝したくなる。
・「身心の衰えが始まる中年期には、ポジティブな新しい夢がいるのである。そして やるからには『少しむずかしいもの』『奥の深いもの』に挑戦しないと続かない」(湯川博士)

・「何とかしなければいけないと思うのだが、何をしていいのかわからない」
・「結局これだ」という納得にたどりつくまでは、あれこれと、「あがく」プロセスが必要 だということである。
・「自分が通った小学校への道順を図で描く」

・「自分の歴史を体験単位で思い出し、時系列上に並べる『足跡年表』というのを 作る」
・「映像(絵)+言葉+ゲーム方式」
・食べていくためには手(書く)がすべての基本。そのためには足(歩く)を 使って材料を集める。その材料で開発した教育プログラム(話す)で伝え、 何度か試行錯誤して、よしこれで行ける、となったら手を使って論文や本にする。

かってに感想
「人生の後半」と「面白く」の二つの言葉に動かされて買い求めた。
もちろん好きなハウツウ本から、ヒントをもらうためである。
とかく、ハウツウ本は近道を追う横着者が選択するように思われているが、決してそうではない。

確かに、何々をすればこうなる(その人が欲しいものが得られる)と書かれている。
しかし、そのノウハウをやったとしても、短期間で成果が出るものではない。
また、筆者は成果が出ても、読者のすべてに成果が出るとはかぎらないのだ。

なぜ、私がハウツウ本が好きなのかと言えば、筆者の長年の積み重ねから導き出された 手法だからである。
この積み重ねが好きなのである。
だから、生きる多くのヒントをもらうわけである。

この本は、「はじめに」で「人は何のために働くのか」・・・この本はそれに 真正面から取り組むものではない、・・・ 「では面白く働くためにはどうするか」・・・こんな書き出しである。
私の仕事での長年のテーマは、まさに「この楽しい・面白い」だった。
読み進めるに従い、さらに今まさに探しているもの、 ライフワーク、第二の人生への目標が見えてくる。

読み終えて、一番感激したのは、33年間のサラリーマン生活で5つの会社勤めの 結果、大いに「あがき」ながら、自分は「独立して」事業を立ち上げるという第二章である。
そこまでの道のり、自分の道を見つけるまで、好きなことを仕事にするまでの過程が とても納得できたのだ。
もうひとつ、書かれている手法・考え方の中に私と同じものがあった。

それは、「自分の向き・方向性」を探す一方法である。
「子供時代の原体験を思い出す」をひとつの手がかりとして、自分の内部を 掘り下げていくものだ。
そして、もうひとつなるほどと思うものがある。
それは、この不況の中、大いに苦しんでいる我ら団塊世代・ 組織に埋没してきた退職前のサラリーマンの的を得た分析である。

この正確な分析の上に立ってのノウハウ編み出しだから、面白いのだ。
長いフレーズは、「気になるフレーズ」に譲るとして、ショートフレーズでとにかく ピンピンきたものをあげて見よう。

「『はたらくは』とは『他人のために奔走する』」「職業は『他人本位』のもの、 道楽は『自分本位』のもの」
「とにかく好きは下手は上手にする」「心ここにあらざれば見れども見えず」
「好きは出来るの始めなり」。
要は、自分のものを見つけるには、好きなものを探す、それにのめり込んでみることなのだ。

<読み感記録>
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