今週のおすすめ本


ブック名 55歳から駄目になる脳、伸びる脳
著者 大島清
発行元 角川書店 価格 1680円
チャプタ
@「角回」を刺激し、知力を活性化する訓練
A「未使用脳」を開拓し、老いを防ぐ訓練
B一日を二倍にする「脳内時間」コントロール法
C「他人の脳」と共振し、行動力を活性化する訓練
D「頭頂葉」を刺激し、生命力を増強させる伸脳体操
キーワード 自分のこころ、童心、人の輪、脳力、脳活用ノウハウ
本の帯 最新脳科学が実証。中高年からの能力開拓法と防老術。頭頂部の「角回」を活性化すれば、知力・体力はドンドン若返る!
気になるワード
・フレーズ

・よく噛んで食べること、よく歩くことなどの運動は単に肉体的に健康を維持するためだけのものではなく、知力、思考力、想像力など脳の活動を活発にするために欠かせないものなのである。
・勉強は50代からが面白いと思うのも、さまざまな体験を積み、多くの人との出会いやつきあいの中で、若いころの自分にはなかったものが蓄積されているはずだからである。
・急に好奇心を持てるようになるわけでもない。だから、何にでも好奇心を持つというクセをつけておかないと、やりたいことを見逃してしまうことになる。
・勉強や習いごとは、できるときには時間を惜しまずとことんやりだめしておく。これが”貯金”である。反対に、どうしても時間がとれないときには、無理をせずサボる。これが”借金”である。
・俗にいう”ツバをつけておく”というやり方で、資料だけでも取りよせてみる、見学だけでも行ってみる、話だけでも聞いてみるのだ。
・人間は、生きている以上は何かの理由をみつけて忙しがっている動物といってもいいだろう。ヒマになったらといっている人ほどヒマができないというより、ヒマになって何もしないし、何もできないものなのである。
・寝る前の読書が記憶の面でもひじょうに効果的であることが心理学で証明されている。
・もし人が生涯のあいだ、新しい習いごとに手をかえ品をかえ挑戦したとしても、脳の機能は十分それに対応できるし、脳には、異質の情報を与えれば与えられるほど、その働きが活性化するという性質もあるのである。
・この本ですすめようとしている”手習い”は、仕事とか日常とかを離れた別の人生のことである。となるとあまり日常的な「〜のため」という合目的性が強くなりすぎると、そのものの本来の楽しさ、おもしろさが半減してしまう。
・習いごとをはじめるには、考えるまえにまず飛び込んでみること。どこの教室がいいとか、いちおう基礎知識をおぼえてからとか、もたもたしていると機会を失うおそれがある。まずアタマよりカラダをつかうことを考えるということだろう。

かってに感想

筆者は、脳に関する多くの著書を出している。
私が過去読んだものに、男脳と女脳の違いに関するものがある。なるほどと自分なりに納得しながら読ませてもらった。
今回の作品は、55歳という年齢を境にした脳の活用法だから、当然定年を迎える男脳を意識したものである。
セカンドライフというのは、長年企業のために尽くしてき、付き合いゴルフ・マージャン・飲み程度で無趣味を通してきた男たちにとって、なかなか手強いものである。
特にこれから定年を迎える団塊世代は、そろそろ助走期間に入ったといえるのではないだろうか。
どんなことを始めようか、まだまだいいや、俺には関係ない、それぞれ心の中では考えが違うだろうが、この本は大変参考になることは間違いない。
筆者自身73歳にもかかわらず、元気にセカンドライフを楽しみ、この本の中で自分でやっているいろいろな趣味も紹介しているぐらいだから、その公開されているノウハウをいただけばいいのだ。
チャプタのキーワードには、「角回」「未使用脳」「脳内時間」「他人の脳」「頭頂葉」といった脳博士ならではの脳活用法が満載なのである。
小見出しをみただけで、やってみようかと思わせるものも多い。少しだけ紹介してみよう。「人の輪はそのまま勉強の輪になる」「若い人の話は、脳の柔軟剤になる」「男の頭を刺激する井戸端会議」「五十代の特技は、持続させる脳力」「脳の生理が証明する早起きは三文の得」
そして、脳だけのことを考えると180歳まで使用できて、さらに90%の脳は未使用なのだ。だから、年をとっても使える脳はいくらでもある。ちょっと異質な情報を与えると活性化するらしいのである。
一般的には、年をとれば保守的になり、新しいことをしなくなる。ただ、脳のことを考えればどんどん好奇心を持って使えばいくらでも受け入れてくれる、まずは動いてみなさいということなのだ。

<読み感記録>
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