少年クラブ記録
(ネーミング)★★いととんぼとり★★
(材料)◆◆◇◇草、クモの巣◇◇◆◆
(遊びかた・コメント)
▼田んぼや草むらで遊んでいると,小さな羽を一生懸命動かして雄飛しているとんぼにであう。
▼カラフルな色に魅せられて,取って遊んでみたい気持ちになる。
▼草を使って輪を作り、その輪の中にクモの巣を張り巡らす。
▼クモの巣には粘着力があり,とりもちの役割をする。
▼クモの巣探しは,田んぼに出かけ,稲の葉と稲の葉の間に,小さなクモが巣を張っているので,それを採取する。
▼できあがったクモの巣網を使って、いととんぼを探索するのである。

(ネーミング)★★竹とんぼ★★
(材料・道具)◆◆◇◇竹、小刀◇◇◆◆
(遊びかた・コメント)
▼ドラエモンのアニメに竹コプターというのが出てくる。
▼現実的には,竹とんぼは竹を利用して作る。
▼まずは,やぶ蚊の多い竹やぶに入り,手ごろな枝を探す
▼その枝を小刀を使って、とんぼの柄の部分と、羽根作り。特に羽作りは根気よく竹を削り、その中心部に柄を通す穴を開ける。
▼柄を羽根に付け、柄を両手でこするように徐々に回転をあげ、手を離すと解き放たれた鳥のように一気に宙を飛んでいく。
▼手ごろな風が,飛距離や滞空時間をのばす。
▼仲間たちとこの滞空時間を競って遊ぶのである。

(ネーミング)★★石蹴り★★
(材料)◆◆◇◇瓦、石、大地◇◇◆◆
(遊びかた・コメント)
▼アスファルトのない時代には,大地を使って多くの遊びができた。
▼まずは路傍の石と瓦のかけらを探す。
▼次に地面に適当な長方形を描く。
▼描いた手前のラインに蹴る石を置き,向こう側のラインに瓦のかけらを立てる。
▼片足ケンケンの状態で手前から石を蹴りながら,倒した数を競うのである。
▼いまは昔のように石ころもない。瓦なんてもちろんない

(ネーミング)★★せみとり★★
(材料)◆◆◇◇網、かご◇◇◆◆
(遊びかた・コメント)
▼典型的な夏の遊びだった。
▼セミは地中に7年間暮らし、成虫になってからの命は2週間と実に短い。
▼にいにいぜみ、あぶらぜみ、つくつくほうし、くまぜみ、ひぐらし・・・
▼比較的高いところにいるくまぜみ、逃げ足の早いつくつくほうし,手での捕獲も可能なあぶらぜみ,補色で存在がわかりにくいにいにいぜみ。
▼もっぱらせみとりの対象は,高いところにいるくまぜみと逃げ足の早いつくつくほうしだった。
▼採集には,市販の網は大きすぎて使用に耐えなかったので改造,柄を長くして編み部分を小さく工夫するのである。
▼そして蝉を求めて,父の勤務する工場付近にあった二本の大木(子どもの目から見れば)のところへよく出かけた。
▼つくつくほうしが採集できたときは妙に気分が高揚し,実にうれしかった。
▼ただ,せみとりをしながら、逃げるセミにいつもオシッコをかけられ,「やられた」と思ったときはもう遅い。
▼取ったせみを虫かごに入れ,外につりさげていると,鳴くのはきまってあぶら蝉だけだったのである。本当はつくつくほうしに鳴いて欲しいのに・・・。

(ネーミング)★★穴蝉とり★★
(材料)◆◆◇◇水◇◇◆◆
(遊びかた・コメント)
▼これは,理科の実習に近い。
▼セミは7年間のアングラ生活を終え、成虫として地上に出てくる。
▼地上に出てくる時、少しずつ地上に向って穴を掘り,成虫になるタイミングを図っている
▼まずは地上へのその小さな穴を探しから始めるのだが・・・。
▼小さなやかんに水を入れ,蝉の穴を求めて神社に,探し求めた小さな穴から水を入れるとおもむろに顔を出してくるのである。
▼とった穴ゼミを自分が寝る蚊帳の中に入れておくと、夜中に羽化し朝には見事な成虫となる。眠たい眼をこすりながら,羽化状況を観察するが,知らぬ間に寝ていたようだ。
▼少年の頃、この生命の偉大さを感じながら、たった7日間で一生を終えるそのはかなさも感じていたものである。

(ネーミング)★★とんぼとり★★
(材料)◆◆◇◇水◇◇◆◆
(遊びかた・コメント)
▼昆虫採集といっても、今の時代ほとんどの少年が経験していないだろうし、住む家の近辺に木々が減ったことで虫嫌いの子供が多いのではないだろうか。
▼ここでいうとんぼとりは、まずは網でメスのとんぼ捕まえる。
▼そのメスにひもをつけて飛んで遊ばせ,オスを引き寄せる。
▼小川に沿ってとんぼは飛ぶ習性があり、その小川の流れの上で銀やんまのメスを遊ばせる。
▼いわゆる交尾をさせて捕獲するのだ。
▼なぜ銀ヤンマなのか,それは腹の当りが銀色に輝いているとても美しいとんぼだからである。

(ネーミング)★★缶蹴り★★
(材料)◆◆◇◇アキ缶◇◇◆◆
(遊びかた・コメント)
▼まずは適当な空き缶を探す,もちろんすぐへこむアルミ缶ではない,蹴ると本当にカーンという音がするブリキ缶なのだ。
▼ジャンケンで鬼を決める。
▼鬼が数を数えている間に鬼以外の人が隠れる。
▼アキ缶の周りに輪を描き、鬼はアキ缶を離れて仲間を探すのである。
▼仲間を見つけ早く缶のところに戻り,足をつけば鬼の勝ち、缶を離れている間に他の仲間に蹴られると再スタートとなる。
▼見つけられはしないかと心臓が妙にドキドキする,ささやかなスリルのようものが実に楽しかったのである。

(ネーミング)★★肥え舟あそび★★
(材料)◆◆◇◇肥え舟、竹竿◇◇◆◆
(遊びかた・コメント)
▼お百姓さんが畑の肥料として人糞をこの舟に溜めておき、ねかせておく。
▼この舟、年によって全く使用しないことがある。
▼この舟を竹の棒1本であやつり農業用水路(川)くだりをしたり、舟の上から魚すくいをするのである。
▼肥えが溜められた状態で乗るわけではない。多少のエキゾチックな臭いは我慢しなければならない。
▼幅3〜4mの農業用水をすいすいと下ったり上ったり,中でも小さな橋の下をくぐるのがとても楽しかった。

(ネーミング)★★木の寝床★★
(材料)◆◆◇◇縄またはひも、古い毛布、ダンボール箱◇◇◆◆
(遊びかた・コメント)
▼男の子というものは,小さな狩りとか,自分の陣地を作るのが好きなようだ。もちろん私もそうであった。
▼木の寝床と言っても,ピンとこないかもしれない。ハンモックを想像していただきたい。
▼まずは,枝振りが適したものを探す。結構時間がかかる。
▼木の枝と枝を縄で結び付けていく。結び付けた枝と枝の空間が小さな隠れ家となる。
▼ダンボール箱で囲い、下には毛布が敷けるようにする。
▼大人の目からは大した高さではないが,少し見晴らしがよくなるから,何かいい気分になる。
▼ただ気をつけないといけないのは,縄をきっちり結び付けていないと誤って落ちてしまうことである。

(ネーミング)★★藁の隠れ家★★
(材料)◆◆◇◇藁(脱穀後のものである)◇◇◆◆
(遊びかた・コメント)
▼たんぼに束ねられた藁も,陣地作りのいい材料になる。
▼稲刈りが終わった後の積み重ねられた藁を、外から見えないように縦にしたり横にしたり
▼忍者屋敷のごとく藁を組み立てていく。
▼できた隠れ家の通り道が長ければ長いほどワクワクしていたような気がする。
▼その隠れ家の中を仲間同士で探しあう。
▼遊びに夢中になって御百姓さんが来ているのがわからずに、追いかけられ、一目散に逃げ帰った記憶がいまでも残っている。

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