<<現代アート注目の新星:桑田卓郎(陶芸家:セラミックアーティスト)>>

しゃべり人

ポイント


△語り:六角精児
◆観客1
◇観客2
◎陶磁器研究家:村屋晴三


△京都清水寺釈迦三尊像の横に現代アート作品の数々。ピンクと金色という大胆でポップな 色彩感覚すべて陶磁器
△溶け落ちた釉薬がメタリックな存在感を放つ。

◆白昼夢みたいです。今現実だよね?って感じ
□未来っぽくもあるし、原始人が作ったみたいでもある。
△これは焼き物なのか。現代アートのオブジェか?
液体のように飛び出した釉薬による摩訶不思議な造形。
驚愕のセラミックと称される桑田の作品には既成概念を覆す新しさがある。

△そんな作品は海外からも注目。ロンドンやニューヨークで個展が開かれ、さらにオファーが後を絶たない。
△一方、静かな佇まいの作品。これもまた桑田の作品の世界だ。自らのベースは茶碗にあるという桑田。修業時代 伝統的な陶芸技法を徹底的に叩き込まれた。アートと焼き物。桑田にその境界線はない。 桑田の作品は伝統を重んじる世界からも注目されてきた。

◎いい色が出ましたね。ただ全然茶を飲む人に対する愛情のない茶碗。自己主張だけだね。それはそれでひとつの在り方 かもしれないけど。


△六角精児
▲ロバートキャンベル
〇桑田


▲お茶を飲んだら唇の辺りがきれるのではないか。 自分の顔が金に映って気持ちが悪いのではないか。でも物としてはすごく美しい。
〇変わった物を作ってるねって言われることがある。何焼なの?アンチ陶芸なの? 今普通に作ってるだけで。着ている服も違うし聞いている音楽も違えば、何もかも違う。 変わった物を作っているとは僕は思わない。自然だと

△まだ制作中だというこれらの壺。何やらピンだらけ。このピンで釉薬の流れを調整して いるのだという。桑田オリジナルの技法だ。これが剥離してしまうのを止める。
〇ここは失敗というか。展示しないようなものを置いてある。どこか一個所 面白いところがあると取っておいて、現在の自分はそれを何も生かせなくても、 もっと時間が経てばそれを面白くできたりとか。使う人寄りに入りすぎて、ただ気を遣っている だけみたいな。

〇全然知らない文化の方と交流する中で、双方に良いものができてくるんじゃないかな。 これもそのときできたものだからって受け入れて、ちょっと企んでる。
(注)「かいらぎ」という技法のゆきつくところ。大胆にアレンジしたのが桑田流かいらぎ。
△桑田の釉薬は土よりも大きく縮むように調整されている。