******本屋で茶菓子*******

「犬も歩けば棒にあたる」
「街に出れば人にあたる」
電車の中で、人を観察するのも面白いが、街で人を観察するのも面白い。

先日、立寄った書店での老夫婦の会話。
「こんなところにそんなもの売っているわけないでしょ」杖をついた老婦人が言う。
そんな老婦人の言葉を聞いているのかいないのか.....

「茶菓子ありませんか」老亭主。
「ここでは、売ってません」冷たい店員の声、あっけに取られる周囲の眼。

「それみなさい、売ってないでしょうが、はずかしゅうていけんわ」
逃げるように、書店を出る老婦人。
追いかける老亭主。
「ほんとに、はずかしゅうていけんわ」
人の言うことを聞かない。
頑固はぼけの始まり。
書店好きの禿おやじの我の姿を垣間見たのでありました。




******手振り*******

手振り身振りなどと言います。
小さな子供の手振り身振りには、異常に関心を示すのに。
(それは、愛子さん見て分かる)

いつごろからか、大人になるにしたがい、
この手振り身振りをしなくなったのだろうか、日本人は.....。

年始に天皇家の人々が、3分間お出ましになり、
にこやかに手を振る。
大きく振るわけではない。胸元当たりで手を振る。

そんなテレビ画面を見ながら、家人が言う。
カーテンを開ける、わが所作を見て、
人差し指が立ってると。
「われは高貴な生まれじゃ」....。



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