*********レールスター喫煙車*********

赴任先の広島から岡山へ帰るときには、新幹線を利用する。
新幹線にも種類があり、もっぱら各駅停車の「こだま」。
先週は岡山での飲み会があるということで、立って乗るのを覚悟して、
最速8両編成(自由席3両しかない)新幹線のレールスターに乗ったのです。
あらかじめ、坐れる確率の高い、喫煙者の列に並んだ。
ちなみに私は煙草を吸わない。

運がよかったのか、三席の真ん中に坐ることができたのである。
右隣のあんちゃんは、右足をあげて組み、左隣のサングラスのあんちゃんは、
左足をあげて組んで、(私と同じで短足、無理して組むなよといいたい)
やせ細る思いの坊主の私は真ん中でじっとおとなしくしておりました。

左隣のあんちゃんは終始落ち着きがなく、ポケットのものを出しては入れ、
手のひらをみたり、携帯のメール状況をみたり、間がもてないのか、
煙草を取り出し、100円ライターで火をつけようとするのですが、これが なかなかつかない。

立っていたお客が気を遣い「ライターお貸ししましょうか」というが、
アンチャンハ「よろしいです」のひとこと。
その後も火をつけるべくライターと格闘するがまだつかない。

逆さにしたり、振ったり、そうこうしているうちに火は点いたのでありますが。
その炎の勢いがあまりにも強すぎたのです。
ボッという音とともに自慢の髪の毛が燃えたのでした。
ばつが悪そうに(サングラスで眼の表情はよくわからない)
燃えた髪の毛に何度も触っては、焼けた髪の毛を捨てておりました。
禿の私、内心で「おしいなあ」と思いつつ、声を出して笑えず、
ただひとりニタリ。

このあんちゃんまだライターの調子が気になるのか、
少し手元より離して、また点灯試験を始めおりました。
努力の甲斐なく、一向に点灯しないのでありました。
さらに努力が続き、そしてしばらく・・・・・すると、
点いたのはいいのですが、

ボッと横漏れ状態で親指に火がまわったのです。
よくがまんしました。
「熱い」も言わず、なんども親指を撫でておられました。
男だぞと。

やはり私、笑えませんでした。
ただ男とはつらいものだと思いつつ、
ねえかっこうしないとね。





**********痛ましい火事ニュース*********


ほんとに痛ましい事件だった。死者44人。新宿の雑居ビル。
ご冥福を祈る以外にない。亡くなられた人たちはまさか、
ここで死を迎えるなんて、ほんとに予想だにしない突然の死だっただろう。

そして、多くの犠牲者を助けようとした救急隊員にも思わぬストレスがたまって
しまうこと(下記の通り)を初めて知ることになったのです。

***********************************************************************

惨事ストレス(CIS=Critical Incident Stress)
大規模災害や悲惨な事件現場で活動した消防隊員や救急隊員が、
被災者や被害者と同じような心理的衝撃を受け、
睡眠障害や集中力の低下などのストレス反応を起こすこと。

***********************************************************************

その一方で、全国一の歓楽街歌舞伎町、
全国ニュースで流れる画面には、いろいろと男を刺激する
看板が堂々と流されていた。

家人から「キャバクラ」とは何かの質問。
「セクハラクリニック」なんて看板はなんども目に入ってくるのだ。
何か、死と性との妙なアンバランス(ギャップ)が、なんとも 言えぬ雰囲気をかもしだしていた。




・小噺メニューへもどる