今週の気まぐれ本

 

ブック名

新仏教論<その2>

著者

森政弘

発行元

幻冬舎

価格

1800円(図書)+税

チャプタ


@真なる仏法
A仏教を貫く論理を超えた「一つ」
B日常の「一つ」
C仏道での「一つ」
D自他を『法華経』での「一つ」に
E『法華経』での「一つ」
F空についての予備的考察
G般若経での「一つ」
H種々の「一つ」
I自在学への道
 

キーワード

三昧、自然を便利扱い、自在、自然の根源、集合・分散、結合・分離、一つ、循環・還源

 

本の帯(またはカバー裏など)

私はロボット屋です

かってに感想(気になるフレーズ)


仏教に帰依しているロボット博士。
過去筆者の本を数冊読んだことがある。
混乱する世界に必要不可欠な考え方、「二元性一原論」について、わかりやすく解説してくれている。

「『個三昧の精神状態』で、三昧という状態が身に付くと、不思議にも、『ひとりでにそのモノが自分だという気持ちがしてくる。すなわち、モノと自分とが一体になってくるのである』」
「難問の根本的原因は、人間が自然から離れ、自然の姿勢を取らず、逆に自然と対立し、自然を人間が便利をするための素材と見ているところにあると考えられるからである」
「仏教の経典には、自在の語は多くみられるのに、自由という語は筆者が知る限り見当たらない」

「自在学は、・・・人間が自然というものの深い基本性質を理解すること、ならびに三昧という宗教的実践によって自然という姿勢を身に付ける点を必須とした、従来になかった学問」
「自然の根源へと立ち返る修練を行い、人間が自然を体得してこそ、初めて人口というものが自在性をうることができる」
「自然に存在する基本的法則は集合と分散、結合と分離である」

「自然というものは自然それ自身の道から外れることを拒み、自己自身のサイクルによって展開していると考えられる」
「『一つ』こそは、自在の核心であり、二元性一原論こそは、宇宙の根幹をなす本質なのである」
「二元性一原論の基調とは、自然と人間が対峙の関係ではなく、また人間が自然に一方的に働きかけそれを操作しようとする視点ではなく、自然から人間への働きかけを考える視点であり循環と還源の論理を重視する立場である」