今週の気まぐれ本

 

ブック名

悲しみの効用(その2)

著者

五木寛之

発行元

祥伝社

価格

1143円(図書)+税

チャプタ


@悲しみの効用
A世辞の効用
Bボケの効用
Cホラの効用
Dおしゃべりの効用
E病の効用
Fマンネリの効用
G鬱の効用
 

キーワード

三宝、求める・語る、体・実感、決心、風邪・下痢、病気・驕り、耳で聞く、オーラル、マンネリ

 

本の帯(またはカバー裏など)

「がんばれ」と言ってはいけないとき

かってに感想(気になるフレーズ)


この本には、忌み嫌われる老いを楽しむ「章名」が多く入っている。
それは「ボケ」「おしゃべり」「病」[マンネリ」などである。
特に老いればいずれ誰もが「ボケ」ることを逆手にとっての助言が面白い。

「三宝(仏法僧)とは『仏の道』、『真実』、そして『仲間たちの集い』」
「求めることと語ることとはいうのは、実は一体なのだ、語ることの中で人は自分を成熟させていくのだ」
「体のことは、自分の実感に従うしかない」

「自分の決心というものをしっかりと持たなければいけない時代に入ってきたな、と思います」
「人間は一年に何回か風邪や下痢をする必要がある」
「病気というものは、ある意味では、人間に対する驕りとか、健康に対する過信といったことへの警戒情報なのかもしれません」

「『白骨の御文』を耳で聞いて、涙があふれたとき」
「蓮如の文章というのは、機に応じて、つまりその人が置かれた状況の中で、言葉を文字からではなく オーラルに、声として聞けば、そのときはじめて活字が立ち上がってくるのです」
「マンネリ・・・変わるときは変わっていいのだけれど、歩く方向はだいたい決まっている。歩く方向は一定だが歩き方が違う、 歩くコースが違う」