今週の気まぐれ本

 

ブック名

自由訳方丈記

著者

新井満

発行元

株)デコ

価格

1400円(図書)+税

チャプタ


@六十歳にして小庵をつくる
A方丈庵の春夏秋冬
Bある夜明けに考えたこと

ほか
  

キーワード

すぐに家をたたむ、引っ越す、阿弥陀様、普賢菩薩、往生要集、和歌、琴&琵琶、こだわらない、うたたね、浮雲

 

本の帯(またはカバー裏など)

十年以上前に話したことが今でも通用する・・・

かってに感想(気になるフレーズ)


方丈記の解説本をいろいろ読んでみた。
この著者のは実にわかりやすい。
鴨長明が生きた時代には、これでもかという具合に天災地変が続いたのだ。
大火事、大竜巻、福原(摂津の国)遷都の失敗、大飢饉、疫病、大地震(津波)。

「家の広さは、一丈四方、家の高さは、七尺足らず」
「なぜ、そのような仮設の家を建てたのか、・・・。もしも気に入らないことが起こったなら、すぐに家をたたんで、よその 土地に引っ越したい・・・」
「庵の内部には、衝立を置いた。その北側には、阿弥陀さまの絵像を安置し、そばには、普賢菩薩さまの絵像をかけた」

「行李の中には和歌や管弦や『往生要集』などの書物を収めた」
「そのかたわらには、一張の琴(折りたたみ式)と一張の琵琶(組み立て式)を立てかけた」
「春には、藤の花が咲く。夏には、ほととぎすが鳴く。秋にはひぐらしの声が全山に鳴りひびく。冬には雪が降る」

「仏さまの教えによれば、・・・『何事にも、こだわらない』」
「万事、何事に対しても、執着心をもたないということなのである」
「わが身などは、浮雲のようにはかないものと考えているから、幸運をのぞまず、不運を厭うこともない」
「人生で最高の楽しみとは何か。それはうたたねすること。うたたねしながら、夢を見ること・・・」