今週の気まぐれ本

 

ブック名

人生、しょせん気晴らし

著者

中島義道

発行元

文藝春秋

価格

1476円(図書)+税

チャプタ


@「自由な生き方7」という気晴らし
A「読書」という気晴らし
B「社会批判」という気晴らし
C「哲学」という気晴らし
D「人生相談」という気晴らし
  

キーワード

残された時間、役立たず、二度と生きることはない、何の意味もない、何かを捨てる、死の不条理、誠実かつ熱心に、忘れ去られる、執着を断つ

 

本の帯(またはカバー裏)

陶磁器には特別な思い入れはない

かってに感想(気になるフレーズ)


「死生観」を考えさせてくれる人生相談。
突き放すフレーズはかなり辛辣だから、面白い。
一歩ずつその世界に自分も近づいているから、一日一日を大切に生きていきたいのだ。

「五十歳、残された時間もあまりないのに、これからの人生、自分のしたくないことに時間を費やすのはまったくばかげている」
「あなたは、会社から定年と、つまり『役立たず』と公認されたのですから」
「もうじき死んでしまい、二度と生きることはないのですから、最後の最後くらい『自由』に生きてもいいのではないでしょうか」

「人生に何の意味もないことを全身全霊で実感するのは、それほどきついことなのです」
「私のこれまでの乏しい人生で学んだことは、何かを得ようとすれば何かを捨てなければならないということです」
「人は、『死』を直視しようとしません。それが、多分永遠に無になるということであること、しかも二度と生き返らないこと、 その凄まじいほどの不条理に向き合おうとしません」

「歳を取っても、自分のしたいことを誠実にかつ熱心に追求している限り、理解者は出てきますし、その限り絶対的孤独は避けられると思いますが・・・」
「父親は、苦労に苦労を重ねて子供を育て上げたら、子どもから忘れ去られることを望まなければならない」
「子供に対する執着を断つこと、子供から独立することです。どうせあなたはあとちょっとで死んでしまうんですから」