今週の気まぐれ本

 

ブック名

ノートは資本主義の行方を予言する

著者

山本豊津

発行元

PHP新書

価格

840円(図書)+税

チャプタ


@資本主義の行方と現代アート
A戦後の日本とアート
B日本のアートと東京画廊の歩み
C時代は西欧からアジアへ
Dグローバル化と「もの派」の再考
E「武器」としての文化   

キーワード

コンセプト、自己満足ではない、客観的な判断、独自の文化、馬鹿らしさ、遊びの心、作品の説明、見る力、主観と客観、用と生活から離れる

 

本の帯(またはカバー裏など)

画商が語る戦後70年の美術潮流

かってに感想(気になるフレーズ)


キュレーターから見た芸術文化。
特に現代アートとは何だろうと疑問を持っている一般人には興味深い。
日本人の文化に対する関心の浅さが気になるところだ。

「原価ゼロのものでも、人が見向きもしないようなガラクタでも、何かしらのコンセプトのもとで再構成する。そこに新しい価値を生む」
「たんに自己満足で終わるのではなく、人に共感や影響を与え価値を共有することができる」
「良い画家というのは作品を作る才能と同時に、その作品にどんな価値があるかを客観的に判断ができる能力がある人です」

「独自の文化や芸術があり、それが他国からも認められて初めて、国家としての存在や誇りを感じることができる」
「馬鹿らしさというのは創造性につながっていくし、何より生きていくのが楽になると思います」
「不測の事態が起きても折れないような、遊びの心のある生き方や考え方を身につけることも大切だと思うのです」

「若いアーティストへの私のアドバイスは『自分の作品をしっかりと説明できるようにしなさい』ということです」
「良い芸術家は作品を『作る力』だけではなく『見る力』も必要だ」
「主観の世界と客観の世界がせめぎ合って、初めて作品としても商品としても価値のある芸術が生まれると考えます」

「もっと馬鹿なことを考えたら」
「生活から離れ、用の世界から離れた時、初めて対象の美しさを純粋に感じることができる」