今週の気まぐれ本

 

ブック名

文学・美術に見る仏教の生死観

著者

金岡秀郎

発行元

NHK出版

価格

800円(図書)

チャプタ



@仏陀の入滅と涅槃図
A日本への無常観の伝来
B般若心経の哲学と宗教
C地獄の思想
D地獄における閻魔王と地蔵菩薩
E供養について

    

キーワード

現実を否定、執着心、諸行無常、諸法無我、涅槃寂静、因縁所生、仮和合、主観的

 

本の帯(またはカバー裏)

こころをよむ
NHKシリーズ

かってに感想(気になるフレーズ)


「生死観」私にはいまだ定まらぬ観念。
老いへの不安、死への不安それのみが先行している。
誰もが通って行く道なのだが、死んだ者が生き返って教えてくれるわけではない。

「ブッダが現実を否定的に捉えたのは、絶望的・破壊的な思いや現実逃避からではなかった」
「苦しみの原因を現実への執着心から離れるために現実を否定した」
「人が肉体や命に執着すると、老いを厭い、病を怖がり、死を恐れるようになる」

「権力や名誉に執心し物欲に駆られると、それを失うことに脅えるようになる」
「肌がたるんではおろおろし、白髪が出ては気にかかる。やがてしわが増え、筋力が衰え老人となり心が沈む」
「諸行無常・・・すべてのものは同じ状態であり続けない」

「諸法無我・・・元からそういうものがあるわけではない」
「諸行無常・諸法無我を体得することにより、涅槃寂静を目指すのが仏教である」
「涅槃寂静・・・苦や悩みや不愉快から自由になった心身の状態」
「すべては因縁で生まれ(因縁所生)、一時期だけ組み合わさって形を成している(仮和合)、仮であるから、 すべてのものは時々刻々変化して、和合が解け、やがてばらばらになる」
「人が信じて疑わない自己の感覚が実は主観的であり、体調や環境に応じて不安定である