今週の気まぐれ本

 

ブック名

暇と退屈の倫理学

著者

國分功一郎

発行元

朝日出版社

価格

1890円(図書)

チャプタ


(序章)好きなことと何か?
@暇と退屈の原理論
A暇と退屈の系譜学
B暇と退屈の経済史
C暇と退屈の疎外論
D暇と退屈の哲学
E暇と退屈の人間学
F暇と退屈の倫理学

    

キーワード

より豊かに、うちこむべき仕事、何をしたい、退屈すること、自由と暇、生活を芸術的に飾る、余裕を得た、 興味をひろげる、楽しむ訓練、気晴らし、生活に芸術、すり替え、他人に関わる

 

本の帯(またはカバー裏)

人間らしい生活とは何か?
何をしてもいいのに、何もすることがない

かってに感想(気になるフレーズ)


定年後、いつも思うことがある。
何をしてもいいのに、何もすることがない、恐怖感。
それがいつまで続く、いやいつも続くと、これでいいのだと納得する。

でも、同居人から見るとどうも違うらしい。
定年後2年過ぎれば、うすうすそう感じているのではなかろうか。
そんな男たちがわが世代には多いと思われるのだが、その答えが見つかる?!

20世紀後に訪れる21世紀は、心が豊かな世界が広がる。
なんてずっと言っていたが、どうも違うように思われる。
福島原発事故後も、東北大震災後もいまだスピードや効率を求めている。
安定した生活を求めながらも、求められた人たちと、求められない人たちとの格差がますます広がりつつあるように思われる。
「人々の努力によって社会がよりよく、より豊かになると、人はやることがなくなって不幸になるというのだ」(イギリスの哲学者:バートランド・ラッセル)
「打ち込むべき仕事を外から与えられない人間は不幸である」(ラッセル)
「現代人は自分が何をしたいのか自分で意識することができなくなってしまっている」(経済学者:ジョン・ガルブレイス)

「なぜ暇は搾取されるのだろうか?それは人が退屈することを嫌うからである」
「革命が到来すれば、私たちは自由と暇を得る。そのとき大切なのは、その生活をどうやって飾るかだ、と」(社会主義学者:ウィリアム・モリス)
 「人々が暇な時間のなかで自分の生活を芸術的に飾ることのできる社会、それこそがモリスの考える『ゆたかな社会』であり、 余裕を得た社会に他ならなかったのだ」

「気晴らしには熱中することが必要だ」(パスカル)
「幸福の秘訣は、こういうことだ。あなたの興味をできるかぎり幅広くせよ」(ラッセル)
「楽しむためには準備が不可欠だということ。楽しめるようになるには訓練が必要だ」(ラッセル)

「人間はおおむね気晴らしと退屈の混じり合いを生きている。だから退屈に落ち込まぬよう、気晴らしに向かうし、これまでもそうしてきた」
「消費社会はこの構造に目をつけ、気晴らしの向かう先にあったはずの物を記号や観念にこっそりすり替えたのである」
「生活の中(日常的に触れるものの中)に芸術が入っていくこと・・・豊かな生活」
「退屈と向き合う生を生きていけるようになった人間は、おそらく、自分ではなく、他人に関わる事柄を思考することができるようになる」