今週の気まぐれ本

 

ブック名

造形のための眼・表現・技術の基礎編<その1>

著者

平不二夫

発行元

青娥書房

価格

3000円(図書)+税

チャプタ


@基本的な立脚点
A専門家的な視点
B専門家としての常識
C制作上の留意点
D造形作家としての見解
  

キーワード

省エネルギー的、初歩的な表現の習得、微妙な手がかり、論理的な発想や行為、観察力と忍耐力、見て感じること、形をとる、見ることが3、試行錯誤、空間に何を表現

 

本の帯(またはカバー裏)

美術・デザイン・建築をはじめたい人のために

かってに感想(気になるフレーズ)


まさに作家として一番知りたいこと。
それが本のテーマとなっている。
期待を裏切らない内容だった。

「初歩的な段階で省エネルギー的な考え方は通用しない」
「初歩的な表現の習得をいい加減にしたばかりに、そのことを負い目に一生過ごさなければならないという辛い立場になってしまう」
「感覚的なものとは、普通の人ならば見逃してしまうような、微妙な手がかりとなる根拠に基づいているものである」

「論理的でない感覚的な発想や行為は、別な見方をすれば、日々変わり映えのしない、平凡な日常生活の中にフレッシュな生気を与え、精神的な生活のゆとりと豊かさを生み出す」
「観察力と忍耐力がついてくると、感覚的なものは放っておいても自ずから育ってくるものである」
「技法を習得するよりも、自分がどのように見て感じたかのほうが、何よりも重要である」

「形をとること、これは多分に理性的な観察力の有無に左右されるようだ」
「ものを描くときに、見ることが3で、描くことが1であるという時間配分が基本である」
「制作する楽しさは、作品が完成した時点ではなく、その制作過程の、試行錯誤をしている時にあるのではないかと思う」
「造形作家は、油断するとすぐに、技術的な表現の魅力に取りつかれ、空間に何を表現するかということを、ついおろそかにしがちである」