今週の気まぐれ本

 

ブック名

キュレーション
知と感性を揺さぶる力

著者

長谷川祐子

発行元

集英社新書

価格

798円(図書)

チャプタ


@キュレーターとは何か
A新たな感覚のめざめ
Bアーティストとキュレーター
C異文化への介入
D美術館建築とキュレーター
Eアートと社会をつなぐ
Fエロス、ジェンダー、セクシュアリティとキュレーション
G物議をかもした展覧会
H変容する観客
I震える境界
Jグローバル時代のキュレーション
K体験・経験・熟達者・証言
    

キーワード

ハイ・メンテナンス、ロウ・メンテナンス、感性豊かな自由人、羊飼い、プレゼンテーション、視覚的記憶、出会いと理解をうながす、社会に働きかける

 

本の帯(またはカバー裏)

鑑賞するという体験を通して、
芸術作品はその都度立ち現れる

かってに感想(気になるフレーズ)


作る側として、いつも思うことがある。
吐き出したものを、うまくファンに分散できないか。
それも、一年の作品群を多くの方に喜んで、楽しんで、笑ってもらった後で・・・そんなことをいつも思っているのだが・・・。

「今日も多くのアーティストから多くのメールが届く」
「長いメールを書いてくるのは往々にして、『ハイ・メンテナンス』の必要な作家だ。彼らは、手間はかかるが、創る作品の質は『 ハイリターン』であることが多い」
「『ロウ・メンテナンス』の作家は、作品はそこそこの出来だが、ときどき思いがけぬ幸運を運んできたりする」

「価値の不確かな世界で、感性豊かな自由人であるアーティストたちとつきあう日々は、雲の上で羊を追う羊飼いのそれに似ている」
「キュレーターの仕事は、視覚芸術を解釈しこれに添って芸術を再度プレゼンテーションすること、これが基本である」
 「アートのキュレーターとしての何が重要かといえば、この視覚的記憶がすぐれていることであり、この視覚要素を他のあらゆる 事象やロジックと結びつける力、そして視覚的・感覚的シミュレーション能力だろう」

「作品と人とを出会わせ、作品についての理解をうながすことを、主たる仕事としている」
「キュレーターの仕事はアーティストのプロダクションとの関わりでいえば、場所、予算、時期などの条件を提供する点で彼らの コンディションの一部であり、コンセプトを通して協働してアイデアをつくったりすることによりプロダクションにも関わる」
「この国では、アートを通して社会に働きかける、あるいは批評するという行為が明確な形として現れにくい」