今週の気まぐれ本

 

ブック名

福沢諭吉
国を支えて国を頼らず(その2)

著者

北康利

発行元

講談社

価格

1890円(図書)

チャプタ


 Dベンチャー起業家として
 Eかくて「独立自尊」の旗は翻った
 

キーワード

保険、起業、まじめ、失敗談、宗教関心なし、健康な肉体、銀行、思想家、教育家

 

本の帯(またはカバー裏)


一万円札の顔として親しまれてきた聖徳太子が、
ついにその主役の座を譲り渡したのだ

かってに感想(気になるフレーズ)


後半は「ベンチャー起業家」と「独立自尊」である。
諭吉が、生前提示した問題は、「私立為業」「自由教育」「女性の地位向上」「地方分権」等である。
  残念ながら、いずれも達成できてはいない。

「銀行同様力を注いだのが保険会社の設立である」
「諭吉といえば、とかく思想家、教育家と思われがちだが、起業家としてわが国産業の近代化に貢献した」
「『福沢先生はサーチライトのような人で、人間を一目見ればその全体を奥底まで照らすというような能力を持っていた」(後藤新平)

「まず獣心(健康で強靭な肉体)を成してのち人心を養う」
「自分が偉いと思う人は西郷と福沢だ」(南方熊楠)
「人生本来戯れと知りながら、この一場の戯れを戯れとしないでまじめに勤めていくことが大切である」

「諭吉は毎日四時半頃起床する。・・・散歩するのが還暦後の日課であった。・・・4キロ強の道のりを一時間半ほどかけて歩くのだ」
「不平不満を言う人間を嫌った。<<馬鹿不平多、空樽能鳴>>」
「回顧録というのはとかく自分を飾りがちなものだが、格好悪い失敗談を何の躊躇もなく披露している(福翁自伝)」

 「諭吉は宗教にあまり関心を示さなかった」
「昭和56年(1977年)、福沢家の墓地を改葬する際のこと、福沢先生の遺体が腐敗することなくほぼそのままの状態で発見される椿事があった」
「胸の上に手を重ねた状態の福沢先生が横たわっていた。両目と足の指がなくなっていたものの、ほぼ完全な形で屍蝋化していたのだ」