今週の気まぐれ本

 

ブック名

cafeから時代は創られる(その1)

著者

飯田美樹

発行元

いなほ書房

価格

2625円(図書)

チャプタ


 @カフェと「天才」たちとの不思議な関係
 Aカフェに通った「天才」たち
 Bカフェに出会う以前の「天才」予備軍の共通点
 Cカフェという避難所
 D商売人としての主人

キーワード

新しい時代や価値、空間、共通認識、連帯感、長居、平等、やりたいことをやる、場をつくる、長期の視点、商業的な態度

 

本の帯(またはカバー裏)


ドームの郵便受けは住所不定の客達に
重宝されていた。

気になるワード
・フレーズ


省略

かってに感想 (気になるフレーズ)


拙い創造行為をする者にとっても、居場所は自分の工房以外でも気になる。
気遣いなく自分の存在を受け入れてくれ、創造のヒントが生み出せる場所があったらといつも思っている。
 「cafe」という言葉が気になり、本を借りてみた。

 目次には、気になる小見出しが満載なのに、まず驚く。
その小見出しから、気になるフレーズを掘り出していくと・・・。
なるほどという気になるフレーズが私の眼に多く飛び込んできたのだ。

まずは、気になる小見出しを書き出してみた。
「『何者かに』なりたい」「周囲と異なる価値観をもつ」「カフェという自由な世界」「カフェと結びつく客の人格」 「居続けられる自由」「時間的束縛からの自由」「お客に対する主人の愛情」「大切にされる常連客」「主人の意志に沿った事業経営」「カフェの主人の重要性」 「話好きな主人」「カフェが育む主人と客との相互利益」「主人の紹介とネットワークへの参入」

「日本では認識されていないようだが、フランスではフランス革命はカフェから始まったと言われており、様々な芸術運動の中心地となったのも カフェである」
「カフェという場は、そこに集う人達と場とが絶妙に相互作用をした時に、新しい時代や価値を創造しうる場なのである」
「『カフェに通う』人の多くはコーヒーの美味さ目当てに通うのではなく、メニューに明示されない、カフェという空間に 内在する多くのものを目当てにカフェに通っているのである」

「カフェに通う者達の多くは自分を曲げてまで誰かと迎合したいと思わないものの、一人で家に閉じこもるのはあまりに孤独で 耐えられないような者達である」
「そこに通えば通うほど、カフェで起こる何らかの事件を共有できるため、常連客との共通認識が増えてくる」

「同じ場所にわざわざ通い、共に時を過ごし、同じような飲み物を飲んでいるという、たったそれだけのことではあるが、それだけで カフェに集う人たちの間には独特の連帯感が生まれるものである」
「@カフェにある自由、それは居続けられる自由であるA思想の自由B時間的な束縛からの自由C振る舞いの自由」
「大切なことは、ある程度のおいしい飲みものが、通える程度のリーズナブルな値段で提供され、しかも長居が可能なことである」
「カフェにこそ見出した居心地のよさとは何であろうか。まず挙げられるのは誰しもが社会的地位に関係なく、平等な立場でそこに いられる権利である」

 「客達はコーヒーを飲もうというより、自分たちのやりたいことをやろうと思ってカフェという場に来たわけだから」
「芸術や文学の分野で天才的な人物がいるように、場をつくることにかけて天才的な人物というのも世の中には存在するものである」
「何年も会っていなくても、カフェで何回かしか会っていなくても、店主とお客さんとの間にははかりしれない絆がうまれることがある。 そしてそういった主人に共通している点というのは、誰にでも優しく社交的なパーソナリティというよりは、商売人としての長期の視点なのである」
「歴史に名を残したカフェの主人に共通している点は、『商業的な態度』である。では、商業的な態度とはどのような 態度をさしているのだろうか。成功するために大切な商売人としての視点とは、第一に、常連客を大切にすること、第二に、自分で独立して事業を経営していること、 第三には人と話をするのが好きだった」