今週の気まぐれ本

 

ブック名

芸術家とデザイナー

著者

ブルーノ・ムナーリ

発行元

みすず書房

価格

2520円 (図書)

チャプタ


 第1編:芸術家
@芸術の歴史的役割
A趣味としての芸術
B芸術とエリート
C文化、伝統、前衛
D個人の様式など
 第2編:デザイナー
@美的探求
Aデザイナーと社会
Bヴィジュアル・コミュニケーション
C様式の不在
Dホンモノの量産品など

キーワード

企画設計、偉大な慰め、稀少作品、ファンタジア、イメージ、アイデアにかたちを

 

本の帯(またはカバー裏)


私たちの時代における文化活動の側面、つまり、
純粋芸術とデザインを分析することが意図される

気になるワード
・フレーズ


省略

かってに感想


似て非なるもの、現代は芸術家とデザイナーが混同されている。
でもないが、この分析は面白いのだ。

「画家、建築家、発明家、詩人は、それぞれ異なる活動であっても、その企画設計においてはただ客観的方法により つながる活動だった」
「彼らは自分の作品が、美術史上に残らないと重々承知しているが、彼らにとってそうした ことはどちらでもよい」
「芸術は、偉大な慰めであり、緩和であり、人間存在の不完全さにとって最もかけがえのない補償を表現するものである」(フロイト)

「芸術家とは、稀少作品、もっと言えば一点ものの作品を、自らの手で作る者である」
「デザイナーとは、どんな様式ももたない。もっとも適切な素材、もっとも正しい技術を選択し、 ・・・心理的要素、費用、各々の機能を考慮に入れる。・・・最良の方法で解決するように提案するものなのである」
「芸術家はファンタジアを、デザイナーは創造力を用いて制作する」

「ファンタジアとは、頭の中でイメージを創り出すことができる精神の力である」
「創造力とは、ファンタジアと理性が結びついてなにかを生み出す能力である」
「彼にとって唯一の関心事は、自分の芸術的アイデアにかたちを与えることである」